観心寺は縁結びのご利益が!?如意輪観音や楠木正成の逸話や御朱印についても解説
河内長野市に鎮座する観心寺は、古い歴史をもつ寺院です。
そのため貴重な文化財や歴史上の人物が関わってきたお寺でもあります。
いったいどんなパワースポットか気になりますよね。
この記事では観心寺について、縁結びのご利益やご本尊・如意輪観音、御朱印、楠木正成との関係などについてご紹介します。
参拝の参考にどうぞ。
観心寺の歴史
観心寺は高野山真言宗の寺院です。
山号は「檜尾山」です。
701年に役行者によって創建されたと伝わっています。
創建当時は「雲心寺」という名称ですが、後に弘法大師が訪れご本尊を安置した際に「観心寺」に寺名を改めました。
役行者や弘法大師ゆかりの寺ということで平安時代には広大な寺領を所有する巨大寺院でした。
しかし南北朝時代に入ると南朝寄りであったために鎌倉幕府の圧力がかかり、戦国時代には織田信長によって寺領が没収されるなどの苦難をあじわいます。
その後、江戸時代に入ると檀家の力で再興され現在に至ります。
ご本尊は弘法大師が彫ったとされる如意輪観音像です。
金堂とともに、どちらも国宝に指定されています。
ご本尊は秘仏とされており普段は拝観できません。
ただし年に一度、4月17日・18日にはご開帳されます。
また観心寺は梅や紅葉といった四季折々の景観の美しさでも知られています。
境内で販売されている「梅どら」がお土産として人気です。
梅どらはどら焼きのあんこの中に青梅の甘露煮を刻んで混ぜたものです。
梅の花で有名な観心寺らしい逸品です。
期間限定品で1個200円です。
入山料は大人300円、小学生・中学生が100円です。
ただし特別開帳期間のみ一人700円となりますのでご注意下さい。
観心寺は楠木正成と縁の深いお寺
観心寺は楠木正成の菩提寺として知られています。
楠木正成は鎌倉時代の武将で、足利尊氏とともに後醍醐天皇を助け建武の新政を成功に導いた人物です。
南北朝時代に入ると南朝の守護者として戦争に関与しますが、1336年の湊川の戦いで足利尊氏に敗れ戦死します。
死後、その首は京都の六条河原にさらされたあと、河内国へと送り返されます。
その送り返された楠木正成の首を埋葬したといわれる首塚が観心寺にはあり、以降菩提寺となりました。
そのため観心寺の寺紋も楠木正成の家紋である菊水です。
南北朝の動乱は北朝側の勝利に終わったため一時期は敗将として国家の敵と見なされてきましたが、明治以降になると武家に対抗し天皇を助けた忠臣として再評価を受け「大楠公」の名で崇拝されるようになります。
観心寺の敷地内には作りかけの三重の塔「建掛塔」がありますが、これは楠木正成による建立だったものの、湊川の戦いで戦死したために造立途中で放置されてしまったものと伝わっています。
観心寺では縁結びのご利益も頂ける?
観心寺の霊宝館に収蔵されている「厨子入愛染明王坐像」(国指定重要文化財)は後村上天皇の念持仏と伝わるものです。
愛染明王は現世における男女の恋愛を司るとして、女性から「縁結び祈願の神さま」として信仰を集めています。
ただし厨子入愛染明王坐像は普段は展示されていません。
ご本尊の特別開帳時にあわせて公開されることもありますが、毎年というわけではありません。
そのため公開されたらとってもラッキーといえます。
観心寺で厄除けまいり
観心寺では日本で唯一、「北斗七星めぐり」を行うことで厄除け祈願ができるお寺です。
かつて弘法大師が観心寺に訪れたときに勧請した北斗七星だといわれています。
境内には金堂に鎮座する如意輪観音像を囲むようにして「星塚」が鎮座しています。
それぞれには北斗七星を構成する星の頭の漢字が刻まれた石が置かれています。
まずは金堂にお詣りしたあと、時計回りに「貪狼星」から各星塚を巡り、それぞれの石の前で合掌します。
最期に金堂の前に鎮座する訶梨帝母天堂にお詣りして満願となります。
1年の中でも特に節分祭には数多くの参拝者でにぎわい、厄年の人のみならず多くの人がおまいりしています。
観心寺の御朱印
観心寺にはいつでももらえる通常の御朱印と、期間限定の御朱印が頂けます。
「如意宝殿」(新西国霊場客番札所、河内飛鳥古寺霊場第10番札所、関西花の寺霊場第25番札所)の墨書き、「大日如来胎蔵」(仏塔古寺霊場第13番札所)の墨書き、「道中地蔵」(河泉地蔵霊場)の計5種類です。
期間限定の御朱印はご本尊の開帳期間のみ授与されます。
書き置きタイプになり、墨書きは「如意宝殿」と通常のものと変わりませんが、用紙が通常タイプと異なり、特別開帳の文字と北斗七星のスタンプがあしらわれます。
初穂料はそれぞれ300円です。
御朱印はすべて金堂前の納経所で頂くことができます。
観心寺オリジナルデザインの御朱印帳は3種類あります。
ご本尊である如意輪観音菩薩の写真がアンティーク風にプリントされたもの、京都西陣織による波と北斗七星をあしらったデザイン、やはり西陣織でつくられた桜と北斗七星のデザインの3種類です。
すべて初穂料1500円です。
御朱印帳だけならば公式ホームページから購入し郵送してもらえますが、御朱印は実際に参拝しなければ頂けません。
アクセス方法
観心寺には参拝者専用の無料駐車場があります。
参拝者が増える特別開帳期間には臨時駐車場も開放されます。
ただし大晦日とお正月の期間には有料となります。
公共交通機関を利用して参拝する場合、南海高野線もしくは近鉄長野線「河内長野駅」下車、南海バス小深線に乗り換え「観心寺」バス停で下車し徒歩で約3分です。
まとめ
観心寺についてご紹介しました。
縁結び祈願にご利益のある愛染明王や国宝の如意輪観音など様々な見どころがあります。
特別開帳の時にのみ拝観できますが、数少ないご縁を大切に、ご利益を授けて頂きましょう。
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