河内長野市の金剛寺は国宝も多いパワースポット~御朱印の種類や値段について
大阪は古来より経済と政治の中心地であったため、幾度も天下の覇権を争う戦が勃発したために重要な文化財が戦火にのまれ多数失われている土地でもあります。
そんな中、奇跡的に戦火をくぐり抜け数多くの貴重な文化財を収蔵するのが金剛寺です。
国宝も多数収蔵しており、どんなお寺か気になりますよね。
この記事では河内長野市に鎮座する金剛寺についてくわしくご紹介します。
御朱印についてもお伝えしますので参拝の参考にどうぞ。
金剛寺の歴史
金剛寺は真言宗御室派の寺院です。
山号は「天野山」です。
開基は行基で、天平年間に(729~49年)創建されたと伝えられています。
平安時代に入ると空海が修行を行うなど栄えますが、その後は荒廃します。
平安時代の末期になると真言宗により再興され、後白河法皇が帰依するなど往事の勢いを取り戻します。
そして南北朝時代には南朝の拠点としても使用されるようになりました。
後醍醐天皇の勅願寺にもなっています。
高野山は近年まで女性の入山を禁じていましたが、金剛寺は女性の参拝を受け容れていたために金剛寺を「女人高野」と呼ぶこともあります。
なぜ女性の参拝が許されたのかというと、後白河法皇の妹である八条院の帰依を受けたためだといわれています。
また院主にも八条院ゆかりの女性が就任しています。
ご本尊は大日如来です。
本堂に鎮座する大日如来像は約3メートルもあり、見る人を圧倒します。
金剛寺の見どころ
金剛寺は長い歴史を持つ古刹だけあり、多くの文化財や歴史的建築物を所蔵しています。
参拝したらチェックしておきたい見どころについてご紹介します。
宝物庫
国宝に指定されている「無銘の剣」「延喜式神名帳」や、重要文化財に指定されている「白韋威腹巻」「楠木氏文書」などが収蔵されています。
また2018年には新たに国宝として「日月四季山水図 六曲屏風」が指定されています。
楼門
境内の入り口にそびえ、漆塗りの多層構造が目をひく楼門は国の重要文化財に指定されています。
鎌倉時代後期頃の建築物だと推測されています。
金堂
平安時代の建築物と考えられており、承安年間(1171-75年)頃のものだとみられています。
内部は国宝指定の木造大日如来坐像、木造不動明王坐像、木造降三世明王坐像が安置されています。
国宝に指定されたのは2017年と最近のことですが、平安時代の仏像を代表する芸術的な仕上がりだと評価されています。
国宝に指定される以前は、1899年に国指定の重要文化財でした。
また仏像そのもののつくりはもちろん、この三尊の組み合わせは尊勝曼荼羅の世界観を立体的に表現したもので日本で唯一、金剛寺でのみ見られる貴重なものです。
多宝塔
日本最古と見られる多宝塔で、江戸時代に改築されたものの原型は平安時代に創建されたものだとみられています。
内部には国の重要文化財に指定された大日如来像が安置されています。
摩尼院
かつて南北朝時代に南朝の南朝の御在所として機能していた塔頭です。
塔頭は金剛寺の最盛期には70もありましたが、明治期の廃仏毀釈により現在残されているのはこの摩尼院を含む3つのみです。
ただし拝観できるのは土曜日・日曜日・祝日のみとなっています。
金剛寺の御朱印
金剛寺では4種類の御朱印を頂くことができます。
「大悲殿」(新西国三十三ヶ所7番)の墨書きと新西国三十三ヶ所御詠歌の御朱印、「宝楼閣」(河内飛鳥古社寺第8番)の墨書き、「子安地蔵尊」(河内地蔵第12番)の墨書きの計4種類です。
それぞれ初穂料は300円です。
御朱印は境内にある納経所で頂くことができます。
受付時間は9:00~16:30です。
アクセス方法
金剛寺には参拝者専用の駐車場があります。
駐車料金は一日500円です。
第一駐車場には60台、第二駐車場には約20台停められます。
営業時間は7:00~18:00です。
最寄りのインターチェンジは「貝塚IC」です。
公共交通機関を利用する場合、南海高野線もしくは近鉄長野線「河内長野駅」で下車し、南海バス天野山線に乗車し「天野山」バス停下車、徒歩で約3分です。
まとめ
河内長野市に鎮座する金剛寺についてご紹介しました。
女人高野と呼ばれ長い歴史を持つ金剛寺は皇室から江戸幕府まで幅広く崇拝を受けたほか、戦火に耐え数多くの文化財を収蔵しています。
芸術的にも歴史的にも価値の高い収蔵品を拝観に、ぜひ一度お出かけ下さい。
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