銀閣寺の見どころや御朱印をご紹介!金閣寺との違いってなんだろう?
銀閣寺は京都を代表する人気の観光スポットの1つです。
あまりにも人気すぎて「実は行ったことがない」「修学旅行で行ったけれどよく覚えていない」という人が多いのも事実です。
この記事では銀閣寺の見どころや御朱印など、参拝をもっと堪能するためのポイントについてご紹介します。
知っているようで実は知らない、銀閣寺と金閣寺の違いについてもご紹介しますので参考にご覧下さい。
銀閣寺の歴史と見どころ
銀閣寺は正式には「東山慈照寺」とよばれる臨済宗相国寺派のお寺のひとつです。
御本尊は釈迦如来です。
俗に銀閣寺と呼ばれている建物は観音堂を指し、この建物を別名「銀閣」と呼ぶことから「東山慈照寺の銀閣」を指して銀閣寺と呼びます。
金閣寺との対比として江戸時代頃から銀閣寺と呼ばれるようになったと考えられています。
そもそもは室町幕府将軍の足利義政が観月のために使用していた山荘東山殿です。
見どころはやはり受付の先ですぐ目に入る「向月台」(こうげつだい)と呼ばれる砂の山です。
この砂の山の上から月を眺めると絶景だといわれていますが、当然ながら近付くことはできません。
遠くから眺めるだけになります。
その先に広がる銀沙灘(ぎんしゃだん)も月を美しく眺めるための仕掛けとなっています。
順路から眺めてもきれいですが、花頭窓越しに見るとまた絵画のような美しさがあります。
また本堂の隣にある東求堂(国宝)も見どころの1つです。
銀閣寺と金閣寺はここが違う!
まるで双子のように取り上げられることも多い銀閣寺と金閣寺ですが、大きな違いがけっこうあります。
どんな違いがあるのかご紹介します。
①創建に関わった人物が違う
銀閣寺は足利義政の別荘として、金閣寺は足利義満の別荘として建てられた建物が前身となっています。
②文化の傾向が違う
銀閣寺は東山文化の代表、金閣寺は北山文化の代表です。
中心となる場所が異なる以上に、両者の文化の傾向は真逆です。
東山文化が禅宗・武家・公家の精神を融合して日本独特の美意識である幽玄さを表現している一方で、北山文化は華やかです。
簡単に言えば、北山文化の方がお金がかかっていてゴージャスです。
「金閣は金ぴかに光っているから金閣という名称で納得できるけど、なんで銀閣は銀色じゃないの?」と考えた人もいるかも知れません。
金閣がゴージャスなのは、北山文化が中国との貿易によって財政的に恵まれていた時代に建築されたものだからです。
一方で銀閣が建てられた足利義政の時代は戦乱や貿易の衰退により金銭的余裕はほとんどなくなっていた時代です。そ
の金銭的余裕が文化の違いにまで影響しています。
③建築様式が異なる
銀閣寺の中核を為す建物、銀閣(観音殿)の建築様式は1階が書院造で2階が禅宗仏殿風です。
一方、金閣寺は1階が寝殿造、2階が武家造、3階が禅宗様式です。
また銀閣寺は室町時代に建築された当時の建物を現在に伝えていますが、金閣寺は一度焼失しており現在の姿は再建されたものです。
この他にも庭園の作り方が異なっていたり境内の広さが異なっていたりと様々な違いがあります。
どちらも時代を代表する貴重な遺構ですが、基本とする文化が異なるためにそれぞれの持ち味があります。
時間があれば両方同じ日に参拝してみて、その違いを体感してみるのも楽しいでしょう。
御朱印について
銀閣寺の御朱印は1種類、「観音殿」の墨書きが入ります。
初穂料は300円です。
銀閣寺オリジナルデザインの御朱印帳は銀閣寺(観音殿)と向月台のイラストが銀のラインで描かれたもので、ピンク・赤・紺・深草色の4色のベースから選べます。
御朱印代込みで初穂料1300円です。
受付の前に朱印所があり、拝観前にこちらに御朱印帳を預けておくと帰る際には受け取れるという仕組みです。
アクセス方法
銀閣寺に参拝者専用の駐車場はありません。
ただし近くに市営駐車場があり、普通車1台につき1000円で利用できます。
「2時間以内の出庫にご協力下さい」という協力要請がありますが、銀閣寺や周辺の哲学の道を散策するのであれば十分な時間です。
ただしバスや観光タクシーも利用する関係上、観光ハイシーズンは混雑のため利用できない場合もあるのでご注意下さい。
公共交通機関を利用する場合、市バスだと「銀閣寺前」下車、徒歩5分です。
「銀閣寺道」だと下車後、徒歩で約10分ほどかかります。
まとめ
銀閣寺の見どころや御朱印についてご紹介しました。
銀閣寺は東山文化を代表する建築で、武家・公家・禅宗の3つが融合してうまれた日本独特の文化を体現しています。
派手でインパクトの強い北山文化の代表格である金閣寺とは異なり質素な趣がありますが、幽玄やわび・さびといった奥深い美意識によって構築されています。
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