源光庵の血天井の由来とは!御朱印についてもご紹介
「京都らしい風景を堪能したい」という人には源光庵が外せません。
コマーシャルのロケ地としても有名なお寺です。
この記事ではそんな源光庵のみどころや血天井の由来、御朱印についてご紹介します。
いったいなぜお寺に血天井があるのでしょうか。
その理由についてお伝えします。
源光庵の歴史について
1346年に創建されたお寺で、当初は臨済宗大徳寺派のお寺した。
しかし戦乱によって荒廃し、1694年に再建された際に曹洞宗に改められました。
山号は「鷹峰山」(ようほうざん)、ご本尊は釈迦如来です。
境内の奥には「稚児の井」と呼ばれる井戸がありますが、これは源光庵を開山した頃に近くに水がなくて困っていたところ、夢枕に立った童子の言葉通りの場所を掘ると水が出てきたことに由来します。
以後、一度も枯れたことがない井戸水として知られています。
拝観料は大人400円、小学生200円です。
ただし紅葉の季節にあたる11月は1ヶ月間大人の拝観料が500円となります。
源光庵の見どころといえば血天井
源光庵の本堂には一部、血天井が使用されています。
これは伏見城に使用されていた床板を天井用に使用しているためです。
伏見城では関ヶ原の戦いにさきがけ、1600年に徳川家側の軍勢と豊臣家側の軍勢が激しく戦闘を繰り広げられました。
その際の戦死者の鎮魂と供養のため寺院に血の染みこんだ床板が奉納されたのです。
源光庵以外にも、伏見城由来の血天井は養源院などに存在します。
400年以上前の血痕を今でも目にすることができます。
迷いの窓と悟りの窓はCMにも使用された
京都観光をPRするCMにも使用されたことがあるため、写真や映像で目にしたことがある人も多い「迷いの窓と悟りの窓」は源光庵にあります。
本堂にある円い窓と四角い窓です。
円い窓が「悟りの窓」、四角い窓が「迷いの窓」と呼ばれています。
なぜそのように呼ばれているのかというと、「円」という形は禅宗にとっては「円相」といって宇宙や禅の精神(中心)を示す象徴として考えられています。
曹洞宗にとって悟りを開くということは、「可能な限り円に近い多角形を目指して修行を行うこと」を指します。
つまり「面」とは悩みや煩悩を示し、四角い形は人の世の中や生涯を指しています。
仏教における人間界の「四苦八苦」を表現する形なのです。
ですから四角い窓はまだ悟りを開いていない「迷いの窓」というわけです。
迷いの窓と悟りの窓を額縁代わりに見立て、庭園の美しさを愛でるのも良いですが、禅宗の思想に思いを馳せ静かにそれぞれの窓の前に座れる秋以外の季節も参拝に適しています。
美しい庭園
「鶴亀の庭」と呼ばれる美しい枯山水式の庭があります。
丁寧に刈り込まれた緑と紅葉の赤さのコントラストが見事な秋と「迷いの窓と悟りの窓」越しに見る庭園の美しさには特に定評があります。
また秋以外には新緑と座敷の影という光と影のコントラストが、冬には雪の白さなど四季折々の美しさを楽しむことができます。
御朱印について
源光庵の御朱印は2種類あります。
「霊芝観世音」の御朱印と「明珠在掌」の御朱印の2つです。
納経料はそれぞれ300円です。
どちらも源光庵の拝観受付所で頂くことができます。
源光庵オリジナルデザインの御朱印帳は現在のところありません。
アクセス方法
源光庵には参拝者専用の駐車場があります。
ただし紅葉の季節には利用できなくなりますので注意が必要です。
公共交通機関を利用する場合、市バスだと「鷹峰源光庵前」下車、すぐ目の前です。
京都市内からは電車とバスを乗り継ぐ必要があり、本数もそこまで多くないので時間に余裕がない場合はタクシーの利用が便利です。
京都駅から源光庵までは混んでいなければ約20分、予算は大体3000円ほどです。
まとめ
源光庵の血天井や御朱印についてご紹介しました。
源光庵の血天井は伏見城の遺構と伝わっており、戦死した人々の鎮魂を願うためにお寺に奉納されたものです。
また美しい庭園を禅宗の精神を示した窓越しに見る風景が京都を代表するものとして人気を集めています。
大人気の紅葉シーズンだけではなく、四季折々の美しさを堪能することができるお寺ですのでぜひ一度参拝にお出かけ下さい。
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