知恩院の七不思議は拝観できる?期間限定の縁結びの御朱印も!
知恩院は「ちおんいんさん」と呼ばれ、京都の人々からはもちろん観光客からも人気のあるお寺です。
そんな知恩院には七不思議があるのですが、いつでも拝観できるのでしょうか。
また縁結びの御朱印が人気を集めています。
この記事では知恩院の七不思議についてくわしくご紹介します。
参拝の前にチェックしておきましょう。
知恩院の七不思議について
知恩院は浄土宗の総本山です。
正しくは「華頂山知恩教院大谷寺」(かちょうざん ちおんきょういん おおたにでら)といいます。
創立者は法然で、ご本尊は阿弥陀如来および法然上人像です。
現在の知恩院の目印とも言える巨大な伽藍は江戸時代に入ってから立てられたもので、徳川将軍家の篤い崇拝を受け縁も深いお寺です。
知恩院には古来より「七不思議」とされている謎があります。
内容は次の7点になります。
①忘れ傘
御影堂正面の軒裏には傘の骨格のみが残されています。
濡髪大明神の伝説と同じく白狐が残していった忘れ物だという言い伝えがあります。
またこの傘は雨や水のシンボルでもあり、御影堂が火災に遭わないように祈願したものともいわれています。
②三方正面真向の猫
方丈の廊下に描かれた猫で、狩野信政によるものです。
子猫と親猫がいますが、この親猫がどの方向から見ても正面を見つめているように見えることからこの名がつきました。
親が子を慈しむ姿に仏さまの慈悲の姿が重ね合わせてあると考えられています。
③白木の柩
三門の楼上に安置された柩で、中には五味金右衛門夫婦の木造が入っています。
五味金右衛門夫婦は三門の造営を命じられ指名を果たしますが、工期が遅れたことに責任を感じ自刃したと伝わっています。
④鴬張りの廊下
御影堂からのびる約550メートルもの廊下は、通るとまるで鴬が鳴くように音を立てます。
忍者屋敷などでお馴染みの鴬張りの廊下です。
静かに歩こうとすればするほど音は大きくなるんだとか。
また鴬の鳴き頃が「ほーほけきょ=ほー(法)を聞けよ」という言葉に通ずるとする説もあります。
⑤大杓子
大方丈廊下の梁をよくみると、2.5メートルもの巨大な杓子が見えます。
その重さはなんと30㎏もあるんだとか。
杓子は「すくう」ために使用するものであることから、仏さまが人間を救う慈悲の大きさを表現しているともいわれています。
⑥抜け雀
大方丈「菊の間」のふすま絵は狩野信政によるものですが、あまりの見事さにふすま絵に描かれた雀が抜け出ていったという伝説が残っています。
⑦瓜生石
黒門への登り口にある石で、知恩院が創建される以前からあった石だと伝わっています。
隕石が落下した場所である、二条城への秘密の抜け道を示しているなどさまざまな伝説が残されています。
知恩院の七不思議は大方丈展示ブースで観賞できます。
「瓜生石」だけは外にありますが、いつでも観賞できます。
「白木の柩」だけは三門の特別拝観期間中にしか見られません。
また現在、御影堂は改修中のため「忘れ傘」も拝観はできません。
知恩院のその他の見どころについて
三門の上層部には宝冠釈迦如来が安置されており、春と秋の特別拝観期間のみ参拝できます。
知恩院の七不思議の1つ「白木の柩」も同じタイミングで拝観できます。
知恩院の本尊は本堂におり、そこが極楽を意味しています。
三門はその極楽に至る道への門、すなわち現世を示しています。
つまり宝冠釈迦如来は現世を守護する仏さまを意味しているのです。
この他、現在修理中の御影堂は国宝であり、御影堂以外にも数多くの建築物が重要文化財に指定されています。
知恩院の御朱印は期間限定で縁結び効果あり
知恩院の御朱印は通常いつでも頂けるものが3種類あります。
それ以外にも、期間限定やさまざまな記念事業ごとに限定の御朱印が登場します。
特に期間限定御朱印は二度と手に入らないレアなものが多いので、記念事業を行う際には公式ホームページをチェックすることをおすすめします。
まず通常の御朱印ですが、「法然上人」「御詠歌」「勢至菩薩」の3種類があります。
いずれも初穂料300円です。
次に期間限定の御朱印ですが、まず毎年同じ期間に頒布しているのが「宝冠釈迦如来」の御朱印です。
三門が特別公開される期間のみ頂けます。
そして「縁結び」のご利益を授かることができると人気の「濡髪大明神」の御朱印が5月1日~11月25日に頂けます。
それ以外の期間限定御朱印ですが、2015年には徳川家康公四百回忌の御朱印、2016年には天樹院(徳川家康の孫娘)の御朱印が頒布されました。
これらの御朱印は、一年間は頒布されています。
知恩院オリジナルデザインの御朱印帳は三門のイラストが入ります。
初穂料1080円です。
御朱印は男坂を登りきった先の朱印所で頂けます。
建物に大きく「朱印所」とでており、授与できる御朱印についても一覧で分かりやすく張り出しているので頂きやすいです。
なぜ御朱印で縁結び効果があるの?
期間限定で頂ける「濡髪大明神」の御朱印ですが、縁結びとどんな関係があるのでしょうか。
それは知恩院の境内にある「濡髪大明神」というお社を創建することになったいきさつが関係しています。
知恩院にある御影堂はもともと白狐の住み処でした。
ところが御影堂が建設されたせいで白狐はすむ家を失ってしまいます。
困った狐は童子の姿に変化し、当時の知恩院の住職の夢枕に立ち窮状を訴えます。
そして知恩院を火災から守るお社が建設され、そこを新たな住み処とすることができました。
夢枕に白狐が立った際、雨で髪が濡れているように見えたことから「濡髪大明神」と呼ばれるようになりました。
また「濡れたような髪の色」は古代より美人の代名詞として使用されてきた言葉です。
このことから「祈願すると美人になる=良縁を結べる」ということで、縁結びの神さまとして信仰されるようになりました。
アクセス方法
知恩院には参拝者用駐車場がありましたが、平成31年までは国宝である御影堂の大規模な修理が行われています。
そのため車での参拝は控えるよう告知されています。
公共交通機関を利用する場合、市バスだと「知恩院前」下車、徒歩で約5分です。
地下鉄東西線だと「東山」下車で徒歩8分です。
まとめ
知恩院の七不思議と限定の御朱印についてくわしくご紹介しました。
七不思議の一部は特別拝観中にしかお目にかかれないものがあります。
また現在、御影堂の修理が行われているため見ることができない七不思議もあります。
修理が終わるのが今から楽しみですね。
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