穴地蔵には子授けのご利益が!場所は大阪狭山市
道端に鎮座するお地蔵さまの姿を見かけたことがあるという人は多いのではないでしょうか。
日本人には馴染みの深い風景ですよね。
大阪狭山市にも街道沿いにお地蔵さまが鎮座していますが、このお地蔵さまは子授けのご利益があるということで古来より多くの人々から信仰を集めてきました。
この記事ではそんな穴地蔵についてご利益や行き方をご紹介します。
穴地蔵は信仰の道標
穴地蔵は天野街道沿いに北向きになるように安置されたお地蔵さまです。
約350年ほど前からこの地に鎮座していたと言われています。
かつてこの地には、同じ大阪狭山市内に鎮座する三都神社に連なるお社が鎮座していました。
しかしお社の維持が難しくなってしまい、御神体は三都神社に返還することとなったのです。
境内に鎮座していた穴地蔵はこの地に残されることとなり、もともとあった手水鉢や灯篭などと共に街道沿いに安置されました。
もとよりこの街道は大阪狭山市と堺市、河内長野市の境界線に位置します。
そのため穴地蔵は道標の役割も兼ねていたのか、背中側には「右ハあまの道(天野道)」、「左ハよつくのき道(四鉤樟道)」、「北ハさかい(堺)」と刻まれています。
四鉤樟は河内長野市に鎮座する「四通のお大師さん」こと盛松寺を示す言葉です。
周辺には弘法大師さまゆかりの寺院が多く、多くの人が参拝に通った道すじに鎮座するお地蔵さまとして古来より信仰されてきました。
穴地蔵は子授けのご利益がある
ところでなぜ「穴」地蔵なのかというと、それはこのお地蔵さまが耳や鼻といった人体にできた穴に関する病気を癒やすご利益をもたらすといわれているためです。
また病気平癒のご利益だけではなく、子授けのご利益を頂けることでも知られています。
そのため子授け祈願のために地元の人々のみならず、遠方からも参拝者が訪れます。
子授け祈願によって無事、子宝に恵まれた場合はお礼参りの時に名前を記入したよだれかけを奉納する習慣があります。
ですから穴地蔵さまは常に新しいよだれかけを身につけています。
それだけ多くの人が願い事を叶えてもらっているということです。
お地蔵さまはなぜ道端に安置されているのか
昔話「かさかけ地蔵」などにも見られるように、お地蔵さまは道端に安置されていることが多いですよね。
同じ仏さまでも、観音様などはお寺のお堂に祀られていることが多いのに、なぜお地蔵さまは道端にいらっしゃるのでしょうか。
それはお地蔵さまは「旅をする仏さま」だからです。
阿弥陀如来に次ぐ高位の仏さまであるお地蔵さまは、「この世に生きる全ての人々を救うまでは菩薩界には戻らない」と誓いを立て、人間を救うための永い長い旅に出かけているのです。
そのため道端で出会うことが多い仏さまです。
さらにお地蔵さまは「弱い立場にある人から救ってくれる存在」でもあります。
たとえば、親より早く亡くなってしまった子どもは、その罰として三途の川で石を積み上げて塔を作るという罰が待っています。
しかし鬼が現れて石積みを邪魔するため、いつまで経っても苦しい罰を受け続けなければいけません。
小さい子どもが鬼にいじめられるのは可哀相ですよね。
しかしお地蔵さまが現れ、こどもたちを救ってくれるといいます。
このようにお地蔵さまは弱い存在に寄り添い救ってくれるのです。
穴地蔵は子授けだけではなく、生まれた子どもの安全や健康も守護してくれる存在です。
子授け祈願の後に子どもを授かったら、忘れずにお礼参りにでかけ生まれた子どもの成長も見守って頂けるように祈願しましょう。
アクセス方法
穴地蔵へは天野街道を南に進むとたどりつきます。
最寄りのインターチェンジは阪和自動車道「堺IC」です。
堺ICから穴地蔵までは車で約30分です。
公共交通機関を利用する場合、南海高野線「金剛駅」下車でバスにのりかえ「大野口」バス停下車、徒歩で約17分です。
もしくは南海電鉄「滝谷駅」で下車し、徒歩で約20分です。
まとめ
穴地蔵についてご紹介しました。
大阪狭山市という交通の要所に佇む穴地蔵は、人々を見守るだけではなく子授け祈願や病気平癒のご利益も授けて下さいます。
ご利益を授かることができたら、ぜひお礼参りにも出かけましょう。
穴地蔵は子どもたちの守護神でもあります。
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