水間寺は恋人の聖地~愛染堂の縁結びお守りや御朱印・不動明王について
大阪には物語の舞台となった寺社仏閣が数多く鎮座していますが、その1つが「水間寺」です。
お寺でありながら、なんと「恋人の聖地」とも呼ばれています。
いったいどんなパワースポットなのか気になりますよね。
この記事ではそんな水間寺についてくわしくご紹介します。
参拝の参考にどうぞ。
水間寺は厄除けのご利益を頂けるパワースポット
水間寺(みずまでら)は天台宗のお寺です。
山号は「龍谷山」、正式名称は観音院水間寺です。ご本尊は絶対秘仏とされている聖観音です。
創建は天平年間(729~749年)とされています。
聖武天皇の勅願により、僧・行基を開基として創建されたと伝わっています。
創建の経緯に関しては、次のような伝説が伝わっています。
聖武天皇の夢に姿を現した観音菩薩の姿を求めてさまよっていた行基の前に童子たちが現れ、龍神の元へと案内しました。
姿を現した龍神から、行基はご本尊とされる聖観音を受け取ったのです。
行基が龍神に出会った「降臨の瀧」は本堂の裏手にかつて流れていたと考えられており、現在は案内板が設置されています。
この伝説により、厄除けのご利益が頂けるパワースポットとして古来より人々の信仰を集めてきました。
水間寺の手前にはアーチ状の橋が架かっていますが、こちらは「厄除け橋」として有名です。
さらに境内の外には「願掛け地蔵」が鎮座していますので、まずは願掛け地蔵に参拝してから水間寺の境内に足を踏み入れるようにしましょう。
また境内にある三重塔は江戸時代の文豪・井原西鶴の作品『日本永代蔵』のモデルになった建物だと言われています。
水間寺はご利益以外にも、様々な見どころがあるお寺です。
水間寺の愛染堂は恋人の聖地
水間寺はNPO法人地域活性化支援センターが選出する「恋人の聖地」のひとつに選ばれています。
恋人の聖地とは、「プロポーズにふさわしいロマンティックな場所」だと認定された場所に贈られる称号です。
水間寺には愛染明王をお祀りする愛染堂が鎮座していますが、この愛染堂が2017年に恋人の聖地に認定されたのです。
愛染明王は縁結びのご利益を授けて下さる存在として日本各地で信仰されています。
しかし特にこの水間寺の愛染堂は「お夏・清十郎伝説」の重要な舞台であるため、縁結び祈願はもちろんプロポーズに最適な場所です。
「お夏・清十郎伝説」とは、今から700年以上昔のこと、伏見天皇の勅使である山名清十郎に、豪農の娘であるお夏が恋をします。
二人は相思相愛になりますが、身分違いの恋のため一度は別れます。
お夏は水間寺の愛染堂に毎晩祈りを捧げ、ついには清十郎と結ばれます。
似たような話が播州姫路でもありますが、こちらは悲恋で終わっていますが、水間寺のお夏清十郎伝説はハッピーエンドです。
愛染堂のお向かいには「お夏清十郎のお墓」が鎮座しています。
水間寺近くの水間公園内には良縁をつなぐといわれる「愛染橋」もかかっていますので、水間寺で良縁祈願を終えた帰りには公園にも立ち寄ってみてください。
水間寺でおすすめのお守り
水間寺は古来より「厄除け寺」として信仰を集めてきたお寺です。
そのため厄除けのお守りが人気です。
袋型のお守りは様々な色があるほか、桜の花の形をした「厄除け開運さくらまもり」もかわいらしいと女性からの人気を集めています。
その他にも「厄除け箸」などがあります。
また井原西鶴の作品にも登場する「利生の銭」をモチーフにした「利生の銭のお守り」もおすすめです。
そもそも利生とは仏さまが人々に与えるお慈悲を指します。
水間寺に初午の日に参拝し、次の年は前年の初午の日に参拝して得られたご利益を倍にして返納することでさらならご利益を頂くことができるというのが「利生の銭」です。
境内にある三重塔はある商人が受けた利生の銭によって建造されたという伝説が残されているのです。
お守り以外にも、旧初午の日に水間寺でご祈祷を受けると利生の銭入りのお餅を授与して頂けます。
護摩堂の不動明王は願いを叶えてくれる
水間寺に鎮座する護摩堂には不動明王が祀られています。
激しい炎を身にまとい憤怒の表情を浮かべている、見た目は怖いお姿です。
しかし身にまとう炎で人々の煩悩を焼き尽くし、願いを叶える手助けをしてくれるありがたいお方なのです。
水間寺の護摩堂には不動明王以外にも巨大な念珠が安置されています。
この念珠こそ「願いが叶う厄除け大念珠」です。
願い事を心の中で唱えながらそっと下に引っ張ると、願い事を実現させる邪魔をしている厄を祓い、開運をもたらすといわれています。
好きな相手になかなか振り向いてもらえないとき、恋愛に障害が多いときは護摩堂への参拝を欠かさないようにしておきましょう。
水間寺の御朱印
水間寺の御朱印は5種類あります。
墨書きが「不動明王」、「大悲殿」(新西国霊場第四番・神仏霊場第五十三番・和泉西国三十三箇所二十六番)、「弁財天」(南海沿線七福神)、「愛染明王」そして御詠歌です。
それぞれ初穂料300円です。
御朱印はすべて本堂内にある納経所で頂くことができます。
納経所の受付時間は8:30~16:00です。
水間寺オリジナルデザインの御朱印帳は、青地に社紋と社名、社殿、満開の桜に包まれた厄除け橋の様子が描かれたものです。
素材が西陣織とかなり豪華なつくりとなっています。
アクセス方法
水間寺には参拝者用の無料駐車場があります。
第一駐車場は約30台、第二駐車場は約50台分あります。
第二駐車場から本堂までは歩いて約5分ほどかかります。
公共交通機関を利用する場合は、「貝塚IC」南海電鉄本線「貝塚駅」で水間鉄道に乗り換え、終点の「水間観音駅」で下車し徒歩で約7分です。
まとめ
水間寺についてご紹介しました。
身分の差を乗り越えて結ばれた「お夏・清十郎伝説」にちなみ愛染堂は恋人の聖地に選ばれています。
その他にも境内には様々なパワースポットでいっぱいです。
困難な恋愛にお悩みの方はぜひ一度参拝して、恋路を邪魔する障害を取り除いてもらいましょう。
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