縣神社の「あがた」の意味って何だろう?御朱印などもご紹介
お茶で知られる京都府宇治市は古来においては貴族の別荘が並ぶ土地でもありました。
そのため歴史圧神社仏閣が並んでいますが、縣神社もそのひとつです。
この記事では縣神社の名称「あがた」の意味や見どころ、御朱印についてご紹介します。
参拝の参考にどうぞ。
縣神社の「あがた」ってどんな意味?
縣神社(あがたじんじゃ)にお祀りするのは木花開耶姫命です。
平等院の鬼門を固める総鎮守として知られていますが、その創建は古く平等院が建設される以前からこの地域を守護する神社として鎮座していました。
「縣神社」の「縣」は朝廷の直営農場につけられる行政区分上の単位でした。
現在の都道府県制度はこの古代における土地区分制度にならったものです。
縣神社は宇治の地を守護する神社であることから「宇治の縣の神社」すなわち「縣神社」と呼ばれるようになったと考えられます。
京都以外にも同じ名称の「縣神社」が見られるのもこのためです。
いずれもその地域における行政上の有力な地域の守護神であったことを示しているというわけです。
現在では平等院の派手さに隠れがちな縣神社ですが、平安時代の和歌にはしばしばその名が挙げられており、当時の信仰の深さをうかがい知ることができます。
縣神社のご利益は良縁結びと結婚運アップ
お祀りする木花開耶姫命は天照大神の孫であり、天孫降臨によって日本へと派遣されてきたニニギノミコトの奥さんです。
ニニギノミコトと契りを交わすとすぐに妊娠したため、「本当に私の子供か」と疑いを掛けられますが、火を放った屋敷の中で身の潔白を証明しながら出産に挑んで成功しました。
そのため良縁結び・結婚運アップ・安産祈願のご利益をもたらす神さまとして古来より信仰されています。
神社では子育て人形を頒布しています。
巫女さんのようにも見える女性が小さな坊やを抱っこしている陶器です。
神社の象徴でもある神事で使用される梵天を模したお守りと一緒に飾ると子授けのご利益を頂けるといわれています。
見どころについて
縣神社の「県祭」(6月5日~6日)は「闇夜の奇祭」として有名です。
期間中は十数万人の参拝者で普段は静かな縣神社周辺が賑わいます。
本格的な神事が始まる23:00までは境内や参道に出店が並びます。
深夜に始まり未明まで続くこのお祭りでは、大きな梵天に暗闇の中で神さまが降臨するといわれています。
その後、神さまが宿った梵天は地元の梵天講のメンバーによって担がれ、境内を練り歩いた後で旧大幣殿前にて勇壮な動きを見せた後、再び境内へと戻ります。
普段は実物大の梵天が梵天奉納所で見ることができますので、参拝した際にはこちらも見ておきましょう。
重さ50kgといいますから、その大きさの程が分かると思います。
御朱印について
縣神社の御朱印は1種類です。
ご祭神のシンボルでもある桜の花のスタンプがあしらわれます。
初穂料300円です。
拝殿の右手にある社務所で御朱印は頂けます。
縣神社オリジナルデザインの御朱印帳は現在のところありません。
アクセス方法
縣神社の参拝者専用駐車場は2台分とかなりせまいです。
周辺には宇治神社や世界遺産の1つとして知られる平等院があります。
あちこち散策するつもりであれば、平等院の広い駐車場を使用した方が便利です。
公共交通機関を利用する場合、JR「宇治駅」下車で徒歩10分です。
京阪電車だと「宇治駅」下車、徒歩で約8分です。
平等院からは約400mほどです。
まとめ
縣神社についてご紹介しました。
かつての朝廷直営の行政単位として使用された「縣」を使用した縣神社は、古代に重要視された土地であったことを意味します。
例祭「県祭」では、神さまが降臨するとされる儀式を目にすることができます。
闇夜の奇祭に興味がある方はぜひ一度お出かけ下さい。
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