赤山禅院の「猿」の秘密!天台宗なのに「禅院」と呼ぶの?

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赤山禅院の「猿」の秘密!天台宗なのに「禅院」と呼ぶの?

赤山禅院は京都の方除けパワースポットとして有名ですが、天台宗なのになぜか「禅院」を名乗るなど、謎の多いお寺もでもあります。

この記事ではそんな赤山禅院の名称の由来や猿の秘密、御朱印についてご紹介します。

参拝が倍に楽しめる情報満載ですのでどうぞご覧下さい。

赤山禅院は色々な文化の発祥地

赤山禅院(せきざんぜんいん)は比叡山のふもとにある延暦寺の塔頭のひとつです。

888年に創建され、ご本尊は赤山明神(泰山府君)です。

赤山明神は陰陽師の祖として信仰されています。

延暦寺は天台宗の総本山ですが、なぜ赤山禅院は禅宗のお寺を示す「禅院」という名称がついているのでしょうか。

それは赤山禅院の創建を願った円仁の遺命によるものだからです。

円仁はかつて唐へ留学した折、赤山法華院に滞在して学びます。

無事に日本へ帰国できたことを赤山大明神の加護によるものと考えた円仁はその感謝の気持ちに赤山禅院の建立を切望しますが生きている内に果たすことはできませんでした。

その遺志は弟子の安慧が引き継ぎ、ついに完成したのが赤山禅院だとお寺には伝わっています。

境内にはご本尊の赤山明神をお祀りするほかに、赤山明神の化身でもある地蔵菩薩をお祀りするお堂もあります。

明治維新後に行われた廃仏毀釈ではこのように同じ場所でお祀りする仏さまと神さまを強制的に分離したり破壊したりしたわけですが、赤山禅院はなんとか文化の破壊を免れました。

それだけ古来より神さま仏さまが融合して鎮座していたお寺といえます。

境内にはその他にも商売繁盛を司る弁財天さまも鎮座しています。

赤山禅院は商売繁盛のための「五十払い」(ごとばらい)や、全国で行われている七福神めぐりの発祥とされる都七福神めぐりのひとつ「福禄寿」をお祀りするなど、様々な宗教的文化の発祥の地となった古刹です。

赤山禅院の猿は方除けの守護神、でもなぜ檻の中?

赤山禅院の拝殿の屋根の上には猿の像があります。

これは赤山禅院が京都御所の東北、すなわち裏鬼門に位置しているためです。

東北の方除けをになっているため、魔除けの力を持つ猿(魔がさる=去る=猿)がその屋根の上で睨みをきかせているというわかです。

現在でも赤山禅院は方除けのご利益を授かることができる寺院として信仰を集めています。

しかし猿は檻の中にいます。

これは赤山禅院の神猿は夜な夜な悪さをしでかすという困った悪癖がありました。

そのため簡単に役目を放棄して逃げ出さないように檻の中に入れられしまったんだとか。

現在ではおとなしく本来の役割である厄払いを担ってくれているようです。

赤山禅院では1年の厄除けを祈願する「新春八千枚大護摩供」や、端午の節句に行われる「泰山府君祭 端午大護摩供」、11月の数珠供養など数多くの厄除けや無病息災祈願の行事が執り行われており、いずれの日も多くの参拝者で賑わいます。

御朱印について

赤山禅院の御朱印は2種類頂けます。

お寺と神社、両方の性格をもつ赤山禅院らしくそれぞれの御朱印が頂けるため、御朱印帳を神社用・お寺用で分けている人にとってはどちらに頂くのか悩み所かもしれません。

頂けるのはお寺の御朱印が「赤山大明神」、神社御朱印が「福禄寿」の御朱印です。

初穂料はそれぞれ300円です。

赤山禅院は都七福神のひとつ福禄寿をお祀りしている神社でもあります。

赤山禅院オリジナルデザインの御朱印帳は紺色のシンプルなものです。

特に柄は入っていません。

また赤山禅院は「京都洛北・森と水の御朱印巡り」のメンバーの1つでもあります。

赤山禅院の拝観時間は9:00~16:30で御朱印もこの拝観時間内に頂く必要があります。

そのため16:00頃までには頂けるように時間に注意して参拝しましょう。

アクセス方法

赤山禅院に参拝者専用の駐車場はありません。

周辺にコインパーキングはありますが、紅葉の季節は満車になることも多いですので、車での参拝は注意が必要です。

公共交通機関を利用する場合、「修学院離宮道」下車、徒歩で約20分です。

電車を利用する場合は叡山電鉄「修学院駅」下車、徒歩で約20分です。

まとめ

赤山禅院の猿の秘密や名称の由来についてご紹介しました。

赤山禅院は天台宗のお寺・延暦寺の塔頭にひとつです。

しかし創建を願った円仁の遺志によって建てられた赤山大明神をお祀りする禅院でもあり、仏さまと神さまの両方をお祀りするお寺でもあります。

また都の裏鬼門に位置するため、魔除けの猿をはじめ厄除けのパワースポットとしても知られています。

不思議と謎がいっぱいのお寺です。

興味がある方はぜひ参拝してみて下さい。

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