東本願寺の御朱印をご紹介!「おかみそり」って何をするの?
京都には西本願寺と東本願寺があります。
両者は何が違うのかご存じですか。
また御朱印が頂けるかどうか気になりますよね。
この記事では東本願寺の歴史や御朱印についてくわしくご紹介します。
また東本願寺で行われる「おかみそり」についてもご紹介します。
東本願寺の歴史・西本願寺との違いとは
東本願寺は浄土真宗のお寺で、正しくは「「真宗本廟」といいます。
京都の西(堀川七条)に位置する「西本願寺」に対して「東」(烏丸通七条)に位置するため、東本願寺と呼ばれています。
開祖を親鸞とする同じ浄土真宗ではあるものの、東本願寺と西本願寺は異なる宗教団体です。
東本願寺は真宗大谷派を名乗る宗教法人の総本山です。
もともとは同じ宗教だった東本願寺と西本願寺ですが、1592年頃に教団内で対立が激化し、1602年に完全に分立することになります。
対立のきっかけは当時、本願寺が織田信長と抗争状態にあったことにあります。
歴史上「石山合戦」と呼ばれる織田信長と本願寺の権力争いですが、本願寺の中でも強硬派と穏健派に意見は分かれていました。
11代目の死去によりその長男である教如が跡を継ぎますが、強硬派を重用したため穏健派からの不満が噴出します。
この対立に豊臣秀吉や徳川家康、時の天皇も口を出したために対立状態は解消されず、ついにそれぞれの派閥が独立して寺院を構えることとなりました。
東本願寺のおかみそりとは?
東本願寺では午前と午後の1日2回、毎日「帰敬式」(ききょうしき)を執り行っています。
帰敬式は「おかみそり」あるいは「おこうぞり」とも呼ばれています。
帰敬式ではまずご本尊の前で「三帰依文」を唱和します。
その後、執行者がおかみそり(剃刀)を3回頭にあてます。
儀式としてはこれで終わりです。
剃刀は頭に当てるだけなので、実際には髪を剃るわけではありません。
ではなぜ剃刀を頭にあてるのかというと、これは仏様の前で「髪をおろします=仏の教えに従って生きていきます」と宣誓することを表しているからです。
帰敬式は京都の東本願寺だけではなく、全国の真宗大谷派の寺院で受けることができます。
ただし毎日行っているわけではなく、報恩講などの行事の際に併せて行う場合が多いです。
その点、東本願寺は思い立ったらすぐに参加できます。
ですが「おかみそり」を行ったから仏の教えに従ったわけではなく、あくまで帰敬式は宣誓の儀式です。
その後の仏の教えを実践する生活がより重要になります。
信徒が行う仏の教えの実践とは、「お内仏」(ご本尊と掛け軸を安置する)に向かって毎日お念仏を唱和する、聞法への参加や報恩講へのお参りを欠かさないなどです。
御朱印について
東本願寺には御朱印および御朱印帳はありません。
西本願寺もありません。
これは浄土真宗の教えによるものです。
どちらもご本尊を阿弥陀如来としていますが、阿弥陀如来は自ら人間を救わんと欲する仏さまの姿です。
そのため仏さまに対して具体的に「このようにして自分を救って欲しい」という願望を押しつけたり、納経するという行為は行わないというのが仏の教えの1つになります。
そのため御朱印は授与していないのです。
アクセス方法
東本願寺には参拝者用の駐車場がありません。
車で参拝する場合、近くのコインパーキングなどを利用するしかありません。
公共交通機関を利用する場合、市バスだと「烏丸七条」下車、徒歩で約1分です。
東本願寺は京都駅からも見えるほど近く、徒歩で移動しても約7分ほどしかかかりません。
どうしても歩くのがイヤな場合はバスを利用すると便利です。
まとめ
東本願寺の歴史や御朱印についてご紹介しました。
東本願寺では毎日「おかみそり」が行われており、京都の他の観光寺院とは異なり現在でも宗教の中心地として熱心な信仰の対象となっています。
またその教義にのっとり、御朱印の授与はありません。
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