常寂光寺の歴史と見どころをご紹介!御朱印はいただける?
平安貴族が小倉百人一首を編んだ地として有名な嵯峨野は京都の観光地の一つです。
常寂光寺も嵯峨野にありますが、この小倉百人一首とも縁のあるお寺です。
この記事では常寂光寺の歴史と見どころ、御朱印についてくわしくご紹介します。
参拝の参考にどうぞ。
常寂光寺の歴史について
常寂光寺(じょうじゃっこうじ)は日蓮宗のお寺として1596年に創建されました。
御本尊は十界大曼荼羅です。
仁王門や多宝塔など数多くの重要文化財を所蔵しています。
名称の由来はお寺の建つ地が「常寂光土」つまり「極楽浄土」のようであったためだと伝わっています。
これは常寂光寺が小倉山の中腹に位置し、境内からは嵯峨野の地が一望できる上にもみじの名所として知られているほど美しい場所だからだとか。
藤原定家の山荘「時雨亭」もこの地にあったといわれており、境内ではその跡を偲ぶことができます。
藤原定家は鎌倉時代の歌人で、小倉百人一首の選者としても知られています。
「美」の表現に凄まじい執念を燃やし、その歌風は後生に多大な影響力を及ぼしました。
そんな藤原定家がこの地に山荘を構えたことは、すなわちその美しさに心を奪われたことに他なりません。
常寂光寺の参拝のためには少々きつい石段を登る必要がありますが、そんな苦労も吹き飛ぶ美しい景色が出迎えてくれます。
常寂光寺の拝観料金は大人500円、小学生200円です。
境内全体が美しい自然や文化財に彩られていますが、厳選して常寂光寺の見どころを3点ご紹介します。
仁王門は常寂光寺の見どころ
仁王門はもともと本圀寺客殿の南門であったものを、1616年に移築したものです。
仁王門の両脇を固める金剛力士像は運慶作といわれています。
この金剛力士像は目と足腰の病気平癒にご利益があるとされ、近隣の信者によって奉納された草鞋をみることができます。
紅葉の季節にはこの仁王門は赤や黄色の色彩に包まれ、豪奢な風格さえ漂わせます。
本堂は小早川秀秋の助力によって移築
常寂光寺の本堂はもともとは桃山城の客殿であった建築物を、戦国武将・小早川秀秋の助力によって移築したものです。
本堂から仁王門の間には約200本もの紅葉する樹木があり、参拝者の目を楽しませます。
美しい多宝塔
本堂のさらに背後にある多宝塔からは、嵯峨野を一望することができます。
多宝塔は桃山時代の建築で、重要文化財に指定されています。
京都の町衆によって寄進を受けました。
普段は内部を拝観することはできません。
外観を眺めるだけでも建築の美しさに感嘆します。
常寂光寺の御朱印について
常寂光寺の御朱印は5種類あります。
それぞれ「福寿海無量」「宝樹多花果」「唯佛与佛」「南無妙見大菩薩」「百花百香」の墨書きが入ります。
初穂料は1つにつき300円です。
入り口にある受付で申し出ると、御朱印を頂くことができます。
御朱印は全て書き置きになります。
常寂光寺オリジナルデザインの御朱印帳は現在のところありません。
アクセス方法
常寂光寺には参拝者用の駐車場がありません。
車で参拝する場合は比較的近くにある二尊院や天龍寺の駐車場を利用するか、駅前のコインパーキングを利用するしかないでしょう。
他の寺院の駐車場を利用する場合は、そちらを参拝しておきましょう。
ただし常寂光寺そのものが山の中腹にあるため拝観のためには歩く必要があります。
車での参拝よりも公共交通機関を利用した方が竹林など嵐山・嵯峨野らしい風景を堪能できるのでおすすめです。
嵐山駅前はレンタサイクルも充実しています。
公共交通機関を利用する場合、市バスだと「嵯峨小学校前」下車、徒歩で約15分です。
嵯峨野観光線トロッコだと「嵐山駅」下車、徒歩で約3分です。
山陰本線を利用する場合は「嵯峨嵐山駅」下車で徒歩15分です。
まとめ
常寂光寺は読み方が難しいですが「じょうじゃっこうじ」と読み、嵯峨野の中でもとりわけ極楽浄土に喩えられるほど美しい景観で知られるお寺です。
その美しさは小倉百人一首の選者・藤原定家が愛したとされるほどです。
紅葉の頃はもちろん、四季を通して様々な自然の美しさを堪能できます。
ぜひ一度参拝にお出かけください。
コメントはこちら