一心寺は境内にシアターが!?御朱印や縁結び地蔵・骨仏・アクセスについて
天王寺区には大坂夏の陣の舞台の1つである茶臼山があることから、豊臣家と徳川家決戦の縁の地のひとつでもあります。
一心寺もそんな逸話を持つ古刹の1つですが、シアターや骨仏などよそではなかなかお目にかかれない独自の取り組みでも知られています。
この記事ではそんな一心寺についてご紹介します。
御朱印や縁結び地蔵、アクセス方法までくわしくお伝えしますので参拝の参考にどうぞ。
一心寺は縁結び祈願や禁酒のご利益が頂けるパワースポット
一心寺(いっしんじ)は浄土宗のお寺です。
山号は「坂松山」で、正式名称は「高岳院一心寺」です。
1185年に法然上人によって創建され、阿弥陀如来をご本尊として安置しています。
山門には現代的な解釈を加えた仁王像が鎮座しており、天女の像も現代芸術家によるものです。
またお寺の隣には一心寺シアター倶楽があります。
主に舞台芸術を開催するステージとして利用されていますが、それ以外にもワークショップや講演会など、市民の文化活動に大きく貢献するイベントが数多く開催されています。
トライアウト利用も可能なので、小規模な発表会などにも利用できると好評です。
その他にも様々な見どころがありますのでご紹介します。
一心寺の縁結び地蔵
一心寺の境内には結縁地蔵尊(えんむすびじぞうそん)が鎮座しています。
参拝すると良縁をつないでもらえるとして、関西では人気の縁結び祈願スポットとなっています。
禁酒のご利益を授けてくれるお墓
一心寺の境内には、大坂夏の陣で家康側の武将として参加し討ち死にした本多忠朝のお墓があります。
本多忠朝は大坂冬の陣にも参戦していますが、お酒の飲み過ぎが原因で負けています。
主君の家康公に叱咤された本多忠朝は名誉回復を目指して大坂夏の陣に参戦するものの討ち死にしました。
死の間際、「お酒が原因で道を踏み外す者を救う」という遺言を残したとされています。
そのため現在では禁酒のご利益があるとして、本人はもちろん酒癖に悩む家族による参拝が絶えません。
施餓鬼
一心寺は通常お盆のみ執り行われる法要・施餓鬼(せがき)が一年中行えるお寺として知られています。
施餓鬼とは餓鬼道に落ちた無縁仏に供物を捧げることで徳を積む仏教行事の1つです。
ただし現在は本堂の耐震工事中のため一心寺では施餓鬼をお休み予定です。
お休み期間は平成30年5月7日~平成31年12月末日の一年半に及びますので、注意が必要です。
一心寺の骨佛(骨仏)
一心寺は宗旨に関係なく納骨を受け容れる珍しいお寺です。
そのため大量の遺骨が集まってきますが、これらの遺骨で骨佛(骨仏)を造ることでも有名です。
最初の骨佛(阿弥陀如来像)が造られたのが1887年頃で、それ以来10年ごとに一体造り上げられています。
これまで延べ200万人もの方々が骨佛になりました。
骨佛は遺骨を粉状になるまで粉砕し、水とセメントに混ぜ合わせて造形します。
明治期に納骨量の多さに境内が手狭になってしまったために始まったと言われていますが、「死後は仏さまと一体化できる」と人気を集めています。
現在安置されている骨佛は2017年に披露されたものですが、過去最多の22万人以上の遺骨が使用されています。
最近ではお墓が遠方にあるため参拝できず処分したり、経済的な理由からお墓を購入できない人、また宗教観そのものが変容してきたため需要が高まっています。
次回の骨佛披露は2027年の予定です。
一心寺の御朱印
一心寺で頂ける御朱印は1種類です。
法然上人二十五霊場第七番「日想観殿」の墨書きが入ります。
初穂料は300円で、 寺務所で頂くことができます。
一心寺オリジナルデザインの御朱印帳は現在のところありません。
アクセス方法
一心寺には参拝者用の駐車場はありません。
車でお出かけの場合は周辺のコインパーキングを利用して下さい。
公共交通機関の各駅から徒歩圏内にお寺がありますので、おでかけは公共交通機関を利用すると便利です。
公共交通機関を利用する場合、JR大阪環状線「天王寺駅」もしくは大阪市営地下鉄「天王寺駅」下車で徒歩約9分です。
近鉄線だと「阿倍野橋駅」を下車、徒歩で約10分です。
大阪市営地下鉄谷町線だと「四天王寺前夕陽ヶ丘駅」で下車、徒歩で約11分です。
大阪市営地下鉄堺筋線だと「恵美須町駅」を下車し徒歩で約10分です。
まとめ
一心寺についてご紹介しました。
斬新な山門やシアターの併設など、文化事業に貢献しているお寺として知られています。
また宗派を問わず納骨を受け容れ、集まった遺骨で造形される骨佛(骨仏)が有名です。
亡くなってしまった人のこと、そして自分の死後についてしっかり向き合うために最適なお寺です。
ぜひ一度参拝してみて下さい。
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