沖縄の城(グスク)はパワースポット!参拝される理由を知ろう
沖縄と八重山諸島、そして奄美群島の一部には「グスク」と呼ばれる独自の建築群があります。
「城」とも呼ばれていますが、その姿や機能は他の地域で見られる城とはちょっと違います。
いったい何が違うのでしょうか。
そして沖縄でグスクといえばなぜ参拝の場所なのでしょうか。
この記事では、沖縄のパワースポットでもある「グスク」についてくわしくご紹介します。
いったいどんな特徴があるのか知ってからおでかけすると、より観光を楽しめますよ。
沖縄のグスクは普通の城とココが違う
グスクとは漢字で書くと「城」になりますが、日本本土や世界各地で見られる城と沖縄のグスク(城)には違いがあります。
城は軍事的な要塞として作られたものが起源ですが、沖縄のグスクの起源には「住居説」「聖地説」「居城説」の3つがあります。
グスクの中には堅牢な石垣を備えたものも数多くありますが、もともと要塞として築かれたというよりは本来そこにあった聖地もしくは住居を後から起こるようになった諍いから守るために築かれたと考えて良いでしょう。
琉球王国に先立つ古琉球時代をグスクがさかんに建造された時代という意味で「グスク時代」と呼びます。
沖縄でグスクがパワースポットとされるわけ
沖縄のグスクの起源説には「住居説」と「聖地説」があるとご紹介しましたが、多くのグスクには御嶽や拝所といった「神さまが降り立った場所」あるいは「祈りを捧げるための場所」が存在しています。
ご先祖様をお祀りし、自然に宿る全てのものを神として祀る沖縄では、かつてご先祖様が住んでいたとされるグスクは信仰の対象となっているのです。
また御嶽は神さまが降り立つ場所と考えられており、神聖な力に満ちるパワースポットです。
そのためグスクはただ単に歴史を知るためだけの場所ではなく、日常的に祈りを捧げる場所として現在も地域の人々やゆかりのある人々が訪れているのです。
沖縄のグスクで人気が高いのはこちら
沖縄と奄美群島をあわせると、グスクの数は約300~400もあると言われています。
残念ながらその多くは戦争などにより破壊されてしまいました。
しかし遺構の一部が残されているほか、世界遺産に登録されたグスクもあります。
数あるグスクの中から特に人気の高いものを厳選して3ヶ所ご紹介します。
勝連城(うるま市)
世界遺産に登録されたグスクの中では最古と呼ばれています。
阿麻和利(あまわり)という勝連地方の英雄が住んでいた城でもあります。
現在残っているのは石畳と城壁の一部ですが、それでも往事の建築技術の高さをうかがい知ることができる圧巻の造りです。
他のグスクと同様に御嶽や拝所が城内には存在していたとされています。
今帰仁城(今帰仁村)
13世紀に創建されたと考えられているグスクです。
海と空を一望できるロケーションが人気の観光スポットでもありますが、琉球神話とゆかりの深いパワースポットとしても有名です。
御嶽や拝所が多く、城内からは遺跡も発掘されるなど、グスクがどのようにして発展してきたのか歴史的に知ることができる貴重な史料のひとつでもあります。
しかも今帰仁城では結婚式を挙げることもできます。
沖縄にある聖域・御嶽のほとんどは一般人の立ち入りを禁止しているところが多いのですが、人生の節目を聖地で祝うことができるとして注目されています。
オンリーワンのウエディングプランをお探し中の人には特にオススメのグスクです。
首里城(那覇市)
琉球王国時代の中心となるグスクで、14世紀に建造されたと考えられています。
日本国内のみならず、海外からも「行ってみたい城」の上位に選出されるなど人気の高い城のひとつです。
世界遺産にも登録されていますが、目をひく朱色の華麗な首里城は復元されたもので、王朝時代の名残をとどめているのは首里城跡や玉陵などです。
園比屋武御獄石門(そのひゃんうたきいしもん)をはじめ、数々の聖地が残されており、グスクが祈りの場を中心に形成されたものだという歴史的経緯がよく分かる遺構の1つでもあります。
まとめ
沖縄のグスクについてご紹介しました。
他の地域とは異なり、沖縄のグスクはご先祖さまがすんでいた聖地とみなされています。
先祖信仰の文化とつながる聖地で、グスクは祈りを捧げる場所でもあるのです。
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