名護市の徳元公園・渡波屋は歴史ある地域の拝所!
沖縄には各地に地域の人々が古来より大切にしてきたパワースポットが点在しています。
観光地ではなく、日常的に祈りを捧げるための場です。
この記事ではそんなパワースポットの1つ、渡波屋についてご紹介します。
ただ祈りを捧げるためだけではなく、私たちの生活で失われてはならない大切なことを教えてくれる場所でもあります。
おでかけの参考にどうぞ。
渡波屋は地域の人々が祈りを捧げてきた場所
渡波屋(とわや)は古来より人々が祈りを捧げてきた拝所(うがんじゅ)です。
沖縄では各地に地域の人々が神さまに祈りを捧げるための拝所があり、現代でも祈りを捧げる習慣が残されています。
それだけ生活に根ざした信仰と呼べるでしょう。
拝所は御願所ともいい、沖縄では神社やお寺の境内にも複数の拝所が設置されています。
個人個人に守護神とも呼べる拝所があり、人々は習慣的に祈りを捧げます。
多くの場合は森など自然豊かな場所に設けられ、時には石やサンゴ、コンクリートなどで作られた建造物が置いてあることもあります。
自然の全てに神さまが宿ると考えられており、多くの拝所は手つかずの自然がありのままの姿で残されています。
渡波屋も同じです。
誰によっての拝所か外部の人間には分からないことが多いので、沖縄に観光で訪れたらむやみに自然の中に足を踏み入れたり持ち帰ったりするのはやめましょう。
地域の人々にとっては神聖なものである場合があります。
渡波屋には感謝の心を忘れない歴史が詰まっている
渡波屋の六角堂入り口前には「渡波屋建堂祈念碑」があります。
これは1960年に設置されたもので、本来はこの土地からハワイへ移住した比嘉徳元氏の功績をたたえて建てられたものです。
比嘉徳元氏は必死の思いでハワイではたらき、故郷のために寄付を行いました。
渡波屋を含む周囲一帯を「徳元公園」と呼ぶのは、この寄付をもとに公園が整備されたためです。
厳しい移民生活を支えたのは、故郷に対する「故郷をもっと素晴らしい場所に変えたい」という情熱だったといわれています。
自分のためだけではなく誰か他の人の幸福を願うことが、どんな辛い環境下であったもがんばれる原動力になるということを思い起こさせてくれる祈念碑です。
このような祈念碑を訪れることで、日常生活でつい忘れがちな他人に対する思い遣りや感謝の気持ちを呼び覚ますことができます。
その後沖縄戦がおき、激しい日米戦によって命を落とした人々の鎮魂碑とされ現在に至ります。
らしい悲しい祈念碑ともいえます。
アクセス方法
渡波屋のある徳元公園までは名護バスターミナルからバスで約20分です。
車で向かう場合は、名護市営球場を目印にカーナビにセットするとたどりつけます。
周辺には21世紀の森公園などの公共施設がそろっており、駐車場には困りません。
まとめ
美しい自然に触れることができる渡波屋についてご紹介しました。
ありのままの自然が残されているのは、拝所という祈りを捧げるための聖地だからです。
また渡波屋にはこの地から異国へ旅立ち、故郷への親愛の情から恩返しを忘れなかった地域の偉人の苦労を偲ぶ祈念碑があります。
祈念碑の前で当時を偲ぶことで、他人に対する思い遣りや感謝の気持ちを取り戻すことができます。
人間関係に疲れたらぜひ心を癒やしに訪れたい場所です。
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