六大院は天王寺区にある霊場の札所!御朱印の種類や値段について
かつて「摂津国」と呼ばれていた大阪府や兵庫県の一部地域には、江戸時代に高まった弘法大師信仰を現在に受け継ぐ霊場「摂津国八十八ヶ所霊場」があります。
天王寺区にも札所がいくつかあります。
六大院はそんな札所のひとつですが、摂津国八十八ヶ所霊場の形成に不可欠なお寺なんです。
なぜなのか気になりますよね。
この記事では六大院についてくわしくご紹介します。
御朱印についてもお伝えしますので、霊場巡りの参考にどうぞ。
六大院の歴史
六大院(ろくだいいん)は高野山真言宗のお寺です。山号は「大阪高野山」です。
ご本尊として大聖不動明王像と弘法大師像を安置しています。
創建のくわしい年数は分かっていません。
言い伝えによると僧・行基による創建となっていますので、言い伝え通りであれば奈良時代の創建になります。
一時期荒廃しますが、昭和に入ってから小原孝澄氏が住職として再建に尽力します。
しかし太平洋戦争では空襲に遭い本堂を含む堂宇のすべてが焼失してしまいます。
1954年になって本堂の落慶が成就します。
また小原孝澄氏は荒廃していた摂津国八十八ヶ所霊場の再興にも尽力し、1980年に復興させています。
六大院は大阪市天王寺区にある本堂以外にも、大阪府大東市寺川に別院「金剛寺」があります。
六大院では四国八十八箇所霊場寺院の石仏の巡礼が可能
六大院の表通りに面した場所には「四国八十八箇所霊場」の石碑がたっています。
大阪でなぜ四国霊場の案内があるのかというと、江戸時代の六大院の中興の祖である木食祐伝上人が四国八十八箇所霊場寺院の石仏を当地で刻み、約13年かけてこの敷地内へと運び込み巡礼できるように整備したからです。
時間はもちろん労力も相当にかかったことでしょう。
信仰心の厚さがよく分かります。
四国八十八ヶ所霊場は江戸時代に始まった弘法大師に縁の深い地を巡る巡礼地であり、「お遍路」とも呼ばれます。
このお遍路を参考に各地で様々な霊場巡礼が生まれました。
元祖ともいうべき巡礼地であるため、信仰の厚い人々にとっては一生に一度は訪れてみたい聖地と呼ばれています。
現代の交通事情を持ってしても、最短で5日間はかかるといわれています。
徒歩で巡礼すると40日間かかり、交通事情が今よりよくなかった江戸時代には庶民にとっては四国お遍路は夢のようなお話でした。
そのため四国八十八ヶ所霊場の石仏を刻み、1ヶ所に安置することでその望みを叶えようとしたのです。
六大院の御朱印
六大院で頂ける御朱印は1種類です。
「大聖不動明王」(摂津国八十八ヶ所霊場札所第14番)の墨書きが入ります。
初穂料は300円です。
御朱印は本堂の中の納経所で頂くことができます。
受付時間は9:00~16:00です。
六大院オリジナルデザインの御朱印帳は現在のところありません。
摂津国八十八ヶ所霊場巡礼には専用の御朱印帳があります。
専用の御朱印帳で全ての御朱印を集めると「満願之証」が授与されます。
初穂料は2500円ですが、六大院では手に入りません。
取り扱いがあるのは天王寺区では四天王寺です。
大阪地区ではその他に正圓寺や太融寺などで御朱印帳は手に入ります。
アクセス方法
六大院には参拝者専用の駐車場がありません。
車で参拝する場合は周辺の有料駐車場をご利用下さい。
公共交通機関を利用する場合、大阪メトロ長堀鶴見緑地線だと「玉造駅」下車、徒歩で約13分です。
もしくはJR大阪環状線「玉造駅」で下車、徒歩で約15分です。
まとめ
六大院についてご紹介しました。
六大院は天王寺区にある摂津国八十八ヶ所霊場の札所の1つです。
住職の小原孝澄氏は明治期の廃仏毀釈や戦争で荒廃し、一部札所は廃寺になってしまったため中絶していた摂津国八十八ヶ所霊場の再興に尽力した人物です。
また江戸時代の中興の祖も、大阪の地で四国八十八ヶ所霊場の参拝ができるように尽力しています。
自分の願い事を叶えるために尽力したい人が祈願に訪れるのには最適のパワースポットです。
ぜひ一度参拝にお出かけ下さい。
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