石垣島・真乙姥御嶽はパワースポット~女性の活躍を讃えていた?
白い砂浜、青い空、青い海、亜熱帯の自然と南国の景色が堪能できることから「日本国内なのに海外リゾート地にいるみたい」と人気を集めているのが石垣島です。
島全体が癒やしのエネルギーに満ちたパワースポットとしても人気ですが、女性の活躍を讃えた聖地がる事をご存じでしたか。
この記事では石垣島にある真乙姥御嶽についてくわしくご紹介します。
知っておくと八重山の歴史をより理解することができる情報盛りだくさんでお伝えします。
真乙姥御嶽は女性の活躍を讃える御嶽
真乙姥御嶽(まいつばうたき)は「まいちぃばーおん」、「まいつばーおん」とも呼ばれる石垣島にある御嶽の1つです。
お祀りするのはその名の通り「真乙姥」という名前の女性です。
真乙姥は長田大翁主の妹にあたります。
長田大翁主は八重山諸島の英雄のひとりです。
真乙姥は1500年に起きた琉球王府軍とオヤケアカハチの戦いの際に、王府軍が無事に首里へと帰還できるように美崎山に籠もり祈願を行ったとされています。
沖縄では古来より、戦いに先立ち各陣営の祝女が神に祈りを捧げる呪術的な対決が行われており、信仰と軍事も切っても切れない関係にあったのです。
その功績が尚真王に讃えられ、琉球王府から真乙姥には「永良比金(いらびんがに)」という神職が与えられます。
その死後には、墓地が改めて聖地「真乙姥御嶽」として整備され、真乙姥が祀られることとなったのです。
境内には巨大なオオバアコウが生育しており、御嶽を守るように包み込んでいます。
色々な意味を含めてパワースポットにふさわしい場所です。
真乙姥御嶽の祭祀は八重山諸島の要
毎年旧暦6月になると、四ヶ字(石垣・登野城・大川・新川)で豊年祭ムラプールが執り行われます。
来年の豊作を祈願するエンヌユーニガイ(来年の世願い)もしくはクナツユーヌニガイ(来夏世の願い)が行われる他、大綱引きや伝統芸能の奉納が行われ島は活気にわきます。
祭りに欠かせない綱引きで使用する大綱「綱まかし」には400個ものワラが使用されます。
昨今ではワラの確保が難しく、関係者を悩ませています。
この豊年祭の中心的役割を果たすのが真乙姥御嶽です。
真乙姥御嶽で神事を執り行う神司は字新川に住む黒島という家の父系親族の女性に引き継がれ、その伝統が連綿とつながってきています。
沖縄は信仰心が深く生活に根付いた場所ですが、近年では神職の後継者がなく伝統的な祭祀は神職の高齢化や死亡によって失われてしまうものも出てきています。
そんな中にあって、未だ伝統が守られているのは心強いことです。
真乙姥御嶽への行き方と地図
真乙姥御嶽は730交差点(ななさんまるこうさてん)から徒歩20分ほどの場所に鎮座しています。
地図を見ても分かるとおり、石垣港離島ターミナルや新石垣空港からは徒歩で約15分ほどと近い場所にあります。
沖縄本島から石垣島までは、船便もしくは航空便があります。
船便だとフェリーで約10時間ほどですが、毎日運行しているわけではありませんので運行表のチェックが必須です。
また天候で運行状況が左右されるため、こまめなチェックが必要になります。
また天候の影響も受けやすく季節によっては欠航が多くなります。
航空便の場合、那覇空港から新石垣島空港までは約1時間です。
石垣島へは各航空会社が那覇空港以外からも乗り入れており、大手だけではなくLCCの乗り入れもあります。
航空便は選択肢も多く時間と費用の面からいってもおすすめです。
まとめ
真乙姥御嶽についてくわしくご紹介しました。
その活躍から琉球王府から称賛と神職を賜った真乙姥をお祀りする御嶽です。
女性応援のパワースポットとして有名なだけではなく、八重山の歴史を感じられる場所です。
周辺集落の祈りの中心地としての役割も果たしています。
ぜひ一度、お出かけしてみてください。
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