今泊の親川(エーガー)は生活に使われた大事な湧き水

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今泊の親川(エーガー)は生活に使われた大事な湧き水

沖縄のやんばるエリアといえば豊富な湧き水とその水に支えられた独特な自然や文化が特徴的な観光スポットです。

地域の生活を支えてきた湧水地を巡ると、その土地の歴史的な発展の様子を理解することができます。

この記事ではそんな湧水地の中から今泊の親川についてくわしくご紹介します。

どのように地域の人々に愛されてきたのか理解した上でおでかけすると、感動もまたひとしおになりますよ。

今泊の親川(エーガー)は癒やしのパワースポット

今泊の親川(エーガー)は湧き水です。

「川」は沖縄では井戸や泉などの水源を表す言葉で、本土で見られるような川とはまた形態が異なります。

今泊の親川は琉球王国時代から幾度となく起きてきた日照りの際にも枯れることなく水を供給してきた癒やしのパワースポットでもあります。

周辺住民だけではなく、今帰仁城の人々にとっても貴重な水源であったと考えられています。

昭和30年代までは付近の田んぼのための灌漑用水としても使用されてきました。

現在でも生活用水となっているだけではなく、ウナギの養殖用にも使用されるなど地域の産業用水でもあります。

かつては巨大なウナギがすんでいたといわれるほど豊かな水源でした。

現在も水は涸れることなく湧きだしていますが、数十年前に比べると量は減少しているといわれています。

周辺の開墾が進んだり人が多く住むようになったためだと考えられています。

今泊の親川と参拝の順序

今泊の親川はグスク(今帰仁城跡)へとつながるハンタ道への起点ともなっており、ハンタ道には数多くの拝所が点在しています。

かつてはこの今泊の親川に参拝してからハンタ道をのぼり今帰仁城跡まで出かけるのが正式な作法であったともいわれています。

水の持つ浄化の力を得てから巡礼に出かけたということでしょうか。

神社の手水舎に似ていますね。

今泊の親川には四基の香炉と四角い石が配置されている場所があり、こちらが拝所です。

参拝の折にはまずこちらで祈りを捧げておきましょう。

また今帰仁上り(なきじんぬぶい) の拝所のひとつでもあります。

今帰仁上りは主に親族一門によって行われる祖先にゆかりの地を巡る巡礼ではありますが、興味がある方は今帰仁周辺の観光を行う際の参考にどうぞ。

ほとんどが今帰仁城跡にあるスポットですが、親川以外にも今泊の津屋口墓・諸志の赤墓・池城墓、そして今帰仁ノ口殿内や中城ノ口殿内を巡ります。

今泊の親川を訪れる際の注意点

今泊の親川をはじめ、多くのカーは生活を支える大事な水脈です。

それ故に古来より拝所がおかれ、地域の人々が祈りを捧げてきたパワースポットでもあります。

「カー拝み」(かーうがみ)と呼ばれる湧水地を巡る巡礼の地のひとつでもあります。

ですので観光客が興味本位で近付いたり騒いだりすると、地域の人々の不安を煽ったり迷惑になります。

今泊の親川の水は地元の人だけではなく旅人に対しても開かれていますが、お水に対する敬意に欠ける行動は慎むようにして参拝しましょう。

また地域の人々と会ったら明るく挨拶する、拝所で祈りを捧げる人がいたら邪魔しないようにするなどマナーにも注意しましょう。

場所と行き方について

今泊の親川がある場所は国頭郡今帰仁村今泊4539です。

名護方面から今帰仁城址へ向かう途中に見えてきます。

最寄りのインターチェンジは「許田IC」で、インターチェンジを降りて一般道を走り約40分ほどかかります。

目印となる建物は今泊教会です。道案内の道路標識が道沿いに立てられています。

まとめ

今泊の親川についてご紹介しました。

湧水地の多いやんばるエリアですが、今泊の親川は周辺住民の生活や農業を支えてきただけではなく、今帰仁城に住んでいた人々の重要な水源でもありました。

現在でも水の恵みに感謝を捧げる「カー拝み」や「十二支廻りグスク番今帰仁廻りの拝所」として多くの人が祈るパワースポットでもあります。

今帰仁城跡を参拝する際は、ぜひ今泊の親川にも立ち寄り参拝のご挨拶をしておきましょう。

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