拝所・玉城祝女殿内について解説!読み方や場所の意味とは
南城市はアマミキヨが初めて沖縄本島に足を踏み入れた地であり、数多くの伝説や聖地が残されている場所です。
この記事ではそんなパワースポットのひとつで拝所である「玉城祝女殿内」について解説します。
不思議な名称ですが、その読み方や場所が持つ意味についてくわしくご紹介しますので、参拝の際の参考にどうぞ。
拝所・玉城祝女殿内の読み方と場所の意味
玉城祝女殿内は南城市玉城地区にある拝所です。
玉城祝女殿内の読み方ですが、「たまぐすくぬんどぅち」と呼びます。
玉城とは玉城祝女殿内が存在する場所の名称から、そして祝女とはノロと呼ばれる女性神職を指す名称です。
ノロは琉球王国の下で組織的に御嶽を管理する役割を担っていた国家公務員のような存在です。
現在でも多くの御嶽ではノロの役目を引き継いだ女性が管理を行っています。
しかし残念なことにノロの高齢化や後継者不足によって、どんどん祭祀を引き継ぐ人材に欠けるようになりました。
すでにいくつかの聖地では祭祀が行われなくなったり、管理者が不在のためその由縁や詳細な場所も分からなくなってしまったというところもあります。
伝統は一度絶たれてしまうと復活することが難しいのだということがよく分かります。
玉城祝女殿内も例外ではなく、祭祀は執り行われなくなりました。
しかし祈りを捧げるために巡礼に訪れる人は絶えず、現在でも聖地としての信仰を集めています。
玉城祝女殿内は聖地
玉城祝女殿内は東御廻りの拝所の1つです。
東御廻りは琉球国王が国家の安泰を祈願して那覇から向かって東方に位置する御嶽を巡礼する行事を指す言葉です。
現在では民間でその風習が受け継がれており、一族同士ででかけることもあれば個人で巡る場合もあります。
南城市玉城地区には玉城祝女殿内以外にも数々の水にまつわる拝所が存在します。
これらの聖地もかつては玉城ノロの管理下であったと考えられます。
琉球王国を支えた祈りの文化において、どれだけノロの貢献度が高かったかに想いを馳せることができます。
行き方について
玉城祝女殿内は玉城城跡内部にあります。
玉城城跡までは那覇空港から車で約60分です。
最寄りのインターチェンジは「南風原南IC」で、県道48号線を南城市方面へ向かって進むと道路案内標識が見えてきます。
公共交通機関を利用すると路線バス・39番百名線「垣花」バス停下車、徒歩で約20分です。
まとめ
玉城祝女殿内についてご紹介しました。
数々の伝説が残る南城市の中でも、水にまつわる伝説が多く残る玉城地区のノロが住んでいた屋敷跡地が「玉城祝女殿内」です。
古来の祈りの形がどんなものであったのか知るために訪れるには最適な場所といえます。
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