魔除けの効果があるお守りサングワーについて
沖縄は独特な信仰が現在も根付く土地です。
悪しきものから身を守るためのおまじないやお守りも独特な文化を持ちますが、その1つが「サングワー」です。
この記事では不思議なお守り「サングワー」についてくわしくご紹介します。
サングワーは魔除けのお守り
藁やススキを結んで作られるお守りのことを沖縄では「サングワー」あるいは「サングァー」と呼びます。
この「結ぶ」という行為が呪術的に重要であると考えられています。
沖縄ではこのサングワーを魔除けとして食べ物や魂の傍に置くという風習があります。
「マジムン」と呼ばれる悪霊が沖縄や奄美大島一帯では信じられています。
このマジムンは幽霊のような姿をしたものから牛やハブなど実在の生き物に似た姿まで様々な形態があると考えられており、襲われると死んでしまうといわれています。
そのためマジムンが近付いてくるのを防ぐために、サングワーを身につけるという風習があるのです。
また沖縄の旧暦7月には屋敷の門にススキで作ったサングワーを結びつけるという風習があります。
身につけるだけではなく、場所を守護する力もあると考えられているのです。
サングワーの使い方
たとえば生まれたばかりの赤ちゃんの魂が魔物によって喰われたりしないようにその枕元に置いたり、人に食べ物を贈る際にも悪霊に食べられたりしないようにサングワーを添えて贈ります。
またサングワーは食べ物に添えると食べ物が腐らないようになると信じられています。
高温多湿な沖縄ならではのおまじないですよね。
さらに大きなサングワーになると畑の作物や土地そのものの魔除け効果があるとされており、底なしのパワーをもつと考えられています。
「おばあちゃんが外に遊びに行くとき、悪い霊に出会わないようにとすすきで作ったサングワーを服に結びつけてくれた」
「子供の頃病気になると、枕元にサングワーと刃物を一緒に置いてくれていた」
など、沖縄では優しいおばあちゃんやお母さんの思い出と共にサングワーを思い出す人が多いようです。
言葉はなくても誰かが自分を思いやってくれる、そんな優しい想いがこもっているのがサングワーです。
サングワーは様々な種類がある
ススキや藁の他にも紙やリボンなど身近な材料でサングワーは作ることができます。
また最近では革製のストラップ状になったサングワーが人気を集めています。
革製品は長く身につけることができる上、年月を重ねた事による深みもでてくると人気です。
子供の誕生祝いや入学祝いなど人生の節目に贈るの人が増えているようです。
昔からの風習が現代も、そして未来にも継承されていくのはなんだか不思議な気持ちになりますよね。
まとめ
魔除けの効果があるといわれている沖縄のお守り「サングワー」「サングァー」についてご紹介しました。
サングワーは魔物「マジムン」の接近を防ぐといわれておりお守りです。
自分で身につけるほか、人に贈り物をする際にそっと添えたりして気遣いを伝えることができるアイテムです。
大切な人への贈り物に悩んだらサングワーを検討してみてはいかがでしょうか。
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