詩仙堂は鹿威し(ししおどし)が有名なの?御朱印なども紹介!
詩仙堂といえば紅葉の美しさが評判のお寺ですが、鹿威しも有名です。
いったいなぜでしょうか。
この記事では、詩仙堂の鹿威しなど見どころや御朱印についてくわしくご紹介します。
詩仙堂の歴史について
詩仙堂は曹洞宗のお寺です。
御本尊は馬郎婦観音です。
1941年に石川丈山(いしかわじょうざん)が隠棲のために造営した山荘がそのはじまりです。
石川丈山は文人ですが、徳川家康の家臣として仕えた人物でもあります。
正式には「凹凸か」(おうとつか)と称していたようです。
これは、敷地内の土地がでこぼこしていることからついた名前だとか。
一般的に詩仙堂と呼ぶようになったのは、「詩仙の間」と名付けられた、中国の詩家36人の肖像画を壁中に掲げた部屋があるためです。
この肖像画は人物選定を林羅山が、絵を狩野探幽が、詩文を石川丈山が書いたとされています。
文系にはたまらない部屋ですね。また詩仙堂の庭は唐風庭園で、四季折々の美しさが堪能できるとして人気があります。
特に紅葉の季節は多くの参拝者で境内は賑わいます。
御本尊の馬郎婦観音は所願成就や学業成就のご利益がある観音さまと呼ばれています。
妙齢の婦人の姿をとり、学問しか頭にない男性の前に現れ仏の教えの尊さを説いたとされる観音さまです。
詩家の聖地でもある詩仙堂らしいご本尊です。
詩仙堂を訪れたら、ご本尊もしっかり参拝しておきましょう。
詩仙堂の拝観料は大人500円、高校生400円、中学生・小学生200円です。
詩仙堂には日本初のししおどしがある?
詩仙堂には石川丈山が考案したともいわれるししおどしがあります。
鹿威しの仕組みは、竹筒に水を注いでいきその重みで傾き、下に敷いてある石に竹筒があたることで「かこん」という音が出ます。
水を傾けた後、軽くなった竹筒は再び上へと戻り、再び水の重みで傾くという動作を一定間隔で繰り返します。
静寂の中で響く「かこん」という音といえば日本庭園の顔のようにも思われていますが、実はこの詩仙堂のししおどしが発祥の地とされています。
ししおどしは別名「僧都」(そうず)と呼ばれるとおり、その原型は平安時代の玄賓僧都という人物が考え出したものといわれています。
当初は鹿などの農作業の天敵でもある鳥獣を追い払うための装置として考案されました。
しかしその音や佇まいが風流なものとして考えられるようになり、庭園の演出装置としてししおどしを設置するようになったのは詩仙堂のししおどしが最初なんだとか。
以降、全国の庭に鹿威しが広まっていったといわれています。
石川丈山は優れた作庭家としても知られ、京都の渉成園や一休寺の庭など数々の作品が現在も残されています。
そのため多くのひとがそのよさを取り入れていったのでしょう。
御朱印について
詩仙堂の御朱印は1種類で、納経料300円です。
書き置きのみの対応となります。
また詩仙堂は「京都洛北・森と水の会」の構成メンバーでもあります。
京都洛北・森と水の会とは洛北エリアにある神社や寺院を巡ることで、水や森にまつわる命の大切さや祈りの形を知ってもらうための活動を行うNPO法人です。
御朱印は通常通り御朱印帳に頂くのですが、専用の確認台紙があり、10箇所をめぐると記念コースターが頂けます。
修学院・一乗寺エリアだけでも詩仙堂を含む8つの参加神社・寺院がありますのでチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
詩仙堂オリジナルデザインの御朱印帳は現在のところありません。
アクセス方法
詩仙堂に参拝者専用の駐車場はありません。
近隣に約30台ほどのコインパーキングがありますが、紅葉の季節はかなり混雑しますので駐車できないことも多いです。
公共交通機関を利用する場合、市バスだと「一乗寺下り松町」下車、徒歩で約7分です。
電車を利用する場合、最寄り駅は叡山電鉄の「一乗寺駅」で、下車後に徒歩約20分かかります。
バスを利用するかタクシーを利用した方が便利です。
まとめ
詩仙堂の鹿威しや御朱印などの情報についてくわしくご紹介しました。
詩仙堂は文人が余生を静かに過ごすために造営した山荘が元になっている事もあり、その気持ちを慰めるための美しい庭や鹿威しがあります。
その美しさは時を経ても参拝者の心を癒やしてくれています。
紅葉が美しい秋もおすすめですが、青もみじの美しい夏や雪化粧をまとう冬など、四季折々の美しさが堪能できる場所でもあります。
ぜひ一度参拝に訪れてみて下さい。
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