伊良部島の大主御嶽(神社)は宮古島から行ける!ルーツは池間島?
伊良部大橋が完成して以来宮古島から徒歩で行けるようになり人気を集めている伊良部島には、沖縄では珍しい神社が鎮座しています。
実はこの神社は御嶽でもあります。
一体どんな聖地なのか気になりますよね。
この記事では伊良部島の大主御嶽についてくわしくご紹介します。
大主御嶽は島の間の絆を感じる聖地
大主御嶽(うぱるずうたき)、または大主神社は御祭神も創建時期もなにもかもが不明とされる謎の多い神社です。
神社の創建は1720年頃ともいわれていますが正確なことは分かっていません。
同じ名称の御嶽は池間島、宮古島の西原集落にも存在します。
もともと池間島にあった御嶽が、人々の移住によってそれぞれの地域にも引っ越していったせいだとか。
つまり古来よりこの3つの地域はかなり親密な関係にあったということが分かります。
池間島にある大主神社は関係者以外の一切の立ち入りが禁止されている聖地となっていますが、伊良部島の大主神社には参拝することができ手水舎なども完備されています。
大主御嶽に残る卵のルーツは池間島にあり
謎の多い大主神社ですが、御祭神は実は島に住むある女性が産んだ卵から孵ったのだとする伝説があります。
くわしくみてみますと、ある日12個の卵を産んだ女性は驚きのあまり卵を誰にも知られないように隠してしまいます。
数日後、卵の様子を見にでかけると見知らぬ子ども立ちがいて女性に向かって「お母さん」と呼びかけます。
びっくりしていると天上より神が降臨し、「この子は神になる」と宣言します。
そしてその言葉通り、12の方位を司る神になりその第一番目の神がこの大主神社に祀られることとなったんだとか。
この話に限らず、日本各地に「神さまと人間の間に生まれた子供が神さまになる」という伝説は残されていますが、知らないうちに身ごもってしまう、しかも卵から孵るというのはかなり珍しいお話です。
そしてこの第一番目の神さまは、本来は池間島にある大主御嶽にお祀りしている神さまです。
しかし池間島から伊良部島へと人々が移住した際、新たに制定した大主御嶽に改めて祀ったのが池間島から勧請した12方位の第一番目の神さまなんだとか。
沖縄は島から島への移住者が多く、移住は人間だけではなく神さまも一緒にという考えるのが一般的だったようです。
沖縄からハワイへと移住した人々も、現地で沖縄から一緒に移住した神さまをお祀りするお社を建てています。
生活に神さまが密着して存在していることがよく分かりますよね。
大主御嶽への行き方
大主御嶽は佐良浜港のすぐ近くにあります。
伊良部大橋を渡って右手側に向かってまっすぐに進んでいくと辿り着きます。
大きな鳥居が見えてくるので道に迷うことはありません。
宮古空港から伊良部大橋までは約7.3㎞、車で移動すると約10分です。
自転車の場合は約27分ほどです。
宮古島の平良港からは路線バスが出ており「大主神社」バス停下車、すぐ目の前です。
宮古空港から伊良部島に直接向かうバスの便はありません。
まとめ
大主神社と大主御嶽に眠る卵の伝説についてご紹介しました。
伊良部島に鎮座する大主御嶽の御祭神は、人間の女性が産んだ卵から孵った神さまだと言われています。
もともとは池間島に鎮座していた御嶽ごと御祭神に伊良部島まで引っ越しして頂いて創建されたのが大主神社です。
神さまと人がすぐ近くに生活していることがよく分かりますよね。
伊良部島と宮古島が伊良部大橋でつながっているように、池間島も池間大橋でつながっていますので、伊良部島だけではなく池間島にもでかけてみましょう。
島と島の繋がりや沖縄の歴史についてより理解を深めることができます。
ただし池間島の大主御嶽には立ち入ることができませんので注意が必要です。
コメントはこちら